サクランボの季節になりました。まず、アメリカ産のチェリーが店頭にならびま
す。チェリーは、国産サクランボより粒が大きめで廉価で、食べ応えがあります。それゆえ、1992年、チェリーが輸入自由化されると、日本のサクランボ農家は潰れると言われました。しかし、結果は逆になりました。サクランボの出荷量は、自由化される前より、1.5倍になったそうです。
今から100数年前、山形の佐藤栄助が、果肉が固くて酸味のある「ナポレオン」
と、甘いが保存の難しい「黄玉(きだま)」に着目し、その両者を交配させました。大正元年に試作され、昭和初期に最初は「出羽錦」と名づけようとしたが、友人から、砂糖のように甘いと、「佐藤錦」と命名されました。それが、1970年代から全国に広がり、その後も品種改良が進み、安定した収穫量を保つようになったのです。「以前の山形のサクランボは、缶詰に入れるような安いものだった。しかし、チェリーの輸入自由化の危機感から、必死になって質の高いサクランボを育てた。おかげで今は高い収益が上げられる。今になってみれば、チェリーの輸入自由化のおかげだと思う」(伊藤元重『経済大変動』PHP)。
この世で賢く働く人たちは、聖書を知らなくても、忍耐力を働かせて試練や患難を新たな発見や成長やビジネスのチャンスにする術(すべ)を心得ています。「この世の子らは、自分たちの世のことについては、光の子らよりも抜けめがない」(ルカ16:8)と、主イエスも認めておられます。クリスチャン(光の子)の私たちも彼らから学ぶべきことは多いのです。
しかし、私たちは、聖書によって、試練や患難のときに信仰を働かせる術を教えられています。一時的な成功や経済的繫栄のためではなく、永遠に残る豊かな実を結ぶためです。患難に忍耐を働かせると、練られた品性が生み出されます(ローマ5:2)し、「今の時の軽い患難は、私たちのうちに働いて、測り知れない、重い永遠の栄光をもたらし」(Ⅱコリ4:17)ます。患難は、主が私たちをキリストに似た者に造り変えるために与えられているのです。それゆえ、ヤコブは、「さまざまな試練に会うときは、それをこの上もない喜びと思いなさい・・・」(1:2—4)と激励しています。(2025年6月22日週報)
