神による神の存在証明5
1)歴史による「神の存在証明」(続き)
③イスラエルを通して神の祝福が人類にもたらされたこと(前編)
イスラエルはただ「神の民」として存続し、復興した民族というだけではありません。世界を祝福し続けてきた民族です。神がそのような役割をイスラエル民族に与えられたからです。
実は、イスラエル民族の先祖アブラハムは、神と、「世界の諸民族の祝福の源」となるという契約を結んでいます。神の側からすれば、一方的にイスラエルを神の民として祝福し、そのイスラエルを通して世界を祝福するという契約です。それゆえ、イスラエル4000年の歴史において、イスラエルから神の良きものが流れ出ているはずなのです。そして、そのとおりなら、それは神の存在証明の一つになります。
しかし、その良きものといっても、神の視点で、人間にとって良きものであって、人間の視点で良きものであるとはかぎりません。神の視点では、人間が必要とする最高に良きものなのです。
その良きものとは、聖書、救い主キリスト、教会です。私たちクリスチャンにとって、聖書、そして救い主イエス・キリストは、ユダヤ人から受けた最高の祝福です。教会も最初はユダヤ人によって建てられ、世界に広がって、多くの人々のたましいを救う場となりました。
しかし、ユダヤ人の祝福は宗教に関することだけではありません。ユダヤ人が思想、科学、医学などの分野でもたらした発明、発見、作品は、人類の文明文化を発展させ、世界の福利に多大な貢献をしました。それはノーベル賞受賞者の多さからも分かります。ユダヤ人、ユダヤ系の人々は、世界人口の0.13%ほどなのに、受賞者の20数%を占めています(著名人については拙著『実は知らなかったイスラエル』Iを参照)。マルクス、フロイト、アインシュタイン、オッペンハイマー・・・など、ユダヤ人がもたらした聖書とキリスト、そして思想や発明発見なしに、世界を語ることはできません。
ユダヤ人には、「傷ついた世界を癒し回復する」という「ティクン・オーラム」の思想があります。それは、神がアブラハムと結ばれた「イスラエルは諸国民の祝福の源となる」という契約に基づく思想です。ユダヤ人はその契約の理念を、四千年後の今日まで連綿と受け継いでいるのです。 20世紀のユダヤ人思想家アーロン・ダヴィッド・ゴルドンが、ユダヤ人のことを「人類の再生に献身した民族」と表現しています。それがユダヤ人の本質だと言うです。世界中で迫害され、差別、虐殺、追放の歴史を通ってもなお、そんなことが言えるのです。

