茂木健一郎 『ど忘れをチャンスに変える思い出す力』 河出書房新社(2019)

■記憶とは

1.記憶は「覚える」「保存する」「思い出す」(input save output)で成り立つ

・思い出すことが、脳をクリエィティブにする

・思い出すことで、記憶は何度でも練り直され、育てられる 

「覚える」「保存する」ことはしても、思い出して活用しないと、記憶は知恵とはならない。覚えたことを引き出して、現在の状況に照らして編集するから知恵になる。

・記憶を定着させるには、感情を使って覚えることが大切である。

2.脳に「覚えて保存したこと」を整理させるために、脳を休める時間が必要である

・ぼうっとする時間の重要性

遊ぶ=脳が学ぶ、となる。

・遊びの余地を残さず無駄なことをしないなら、脳は学ばず閃かない。

「それって何の意味があるの」「無意味なことをする時間はない」と、意味がないと思うことをすべて拒絶すると、学習の機会を失う。

・脳に情報をインプットして蓄積するだけでは、知識と知恵にはならない。眠っているとき(眠る前)や、風呂・シャワー、散歩中に、蓄えた情報が互いにつながり、閃くことが多い。

3.思い出す努力

・度忘れして思い出させないとき、思い出そうとするだけで、脳の回路を鍛えることになる。 

思い出せたときその快感でドーパミンが出る。ドーパミンが放出されると、またその快感を求めて、思い出すことが喜びになる。

・思い出せば思い出すほど、創造性につながる。

■年齢に支配されない生き方

1.年齢で「できる、できない」「すべき、すべきでない」を決めない。

①過去の人生経験から、あるいは他人との比較で、「残りの自分の人生はこんなものだろう」と決め付けない。

②5歳児の心を思い出し、今までの人生体験で固まってしまった観念を捨て、新しいことに挑戦する。

③年を取ると記憶力が悪くなる、体が動かず、できることが少なくなっていく、と思い込まない。

2.年を重ねた人ほど創造性を発揮するための材料がある。 

時代が変わったからこそ、現在に生きつつ、過去を振り返ることが強みになる。 

過去(記憶)は変わらないものではなく、育つものである。

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